ウォーキングが認知症予防に効果的であることは、多くの研究で示されています。さらに、ウォーキング中に簡単な計算や頭を使うタスクを行うことで、身体だけでなく脳も同時に鍛えられ、認知症予防の効果を高めることが期待されています。この方法は「デュアルタスク」とも呼ばれています。
1. デュアルタスク(Dual Task)とは
- デュアルタスクは、身体活動(ウォーキングなど)と認知活動(計算やクイズなど)を同時に行うことで、脳の前頭葉を中心に刺激を与え、認知機能を向上させる方法です。
- ウォーキング中に認知活動を加えることで、脳の働きをより活発にし、記憶力、注意力、判断力の維持に役立つとされています。
2. どのように効果があるのか
- 脳全体の活性化: 歩くことで身体が動き、血流が増えると同時に、認知活動を行うことで脳の前頭葉や側頭葉が活性化します。
- マルチタスク能力の向上: 身体と脳を同時に使うことで、複数の情報を処理する能力が鍛えられます。
- ストレス軽減と気分の向上: 適度な運動と認知活動の組み合わせは、気分を良くし、ストレスを軽減します。
- 新しい神経経路の形成: デュアルタスクは新しい神経経路を作ることを促進し、脳の可塑性を高めます。
3. 具体的な方法
ウォーキング中に取り入れられる簡単な認知タスクの例を以下に挙げます:
a. 簡単な計算
- 例: 「100から7ずつ引いていく(100, 93, 86…)」などの引き算。
- 計算を続けることで脳を活発に働かせると同時に集中力が鍛えられます。
b. 言葉を使ったゲーム
- 例: 「しりとりを頭の中で続ける」「特定の文字から始まる単語を考える(例: ‘さ’ から始まる単語)」。
- 語彙力を使いながら思考を働かせるため、脳を刺激します。
c. リズムを取り入れた歩行
- 歩きながら「右、左」と声に出してリズムをつけたり、1歩ごとに数を数える。
- リズムに集中することで前頭葉が刺激されます。
d. 記憶を試すクイズ
- 例: 「1日前に食べた食事を思い出す」「旅行先で見たものを思い出す」。
- 記憶を引き出す練習は、記憶力を維持するのに効果的です。
e. 脳トレアプリを使用
- スマホの脳トレアプリを活用して、ウォーキング中に簡単な問題を解くのもおすすめです。(状況が安全な場合のみ)
4. 実践時のポイント
- 無理をしない: 初めは簡単なタスクから始め、慣れたら難易度を上げる。
- 歩行に集中する: デュアルタスクに慣れていない場合、つまずいたり転倒する可能性があるので注意が必要です。
- 1回の時間を短く: 最初は10分程度から始め、徐々に時間を増やす。
- 楽しむことを意識: 楽しいと感じるタスクを選ぶことで、続けやすくなります。
5. 注意点
- 高齢者や体力に自信がない方は、無理のない範囲で行うことが大切です。
- 初めて取り組む場合は、最初は安全な場所(公園の周回コースなど)で試してください。
6. 期待される効果
- 認知症のリスク低下
- 判断力や注意力の維持
- 心身のリフレッシュ
- 運動習慣の継続
ウォーキングと認知活動を組み合わせるデュアルタスクは、簡単に始められる認知症予防の方法として非常に効果的です。楽しみながら継続することで、より良い結果を得ることができるでしょう。





